かなみバリアフリーって書いてあるのに、車椅子で入れない部屋ばかり…これって普通なの?
母が車椅子生活になったとき、真っ先に頭をよぎったのは「今の家では暮らせない」ということでした。
段差、狭い廊下、浴室の構造。健康なときは気にもしていなかった部分が、一気に問題として浮かび上がってきました。
そこから始まったのがバリアフリーマンション探しです。
いざ不動産屋さんにバリアフリー物件を案内してもらっても、実際に内覧してみたらバリアフリーとはいえない部屋ばかり。
理想の部屋に出会えたのは奇跡だったとまで感じました。
この記事では、約半年かけてバリアフリーマンションを見つけた実体験をもとに、同じように家族の住み替えを検討している方に向けてリアルな情報をお届けします。
- バリアフリー物件探しで絶対確認すべきチェックポイント一覧
- 不動産会社に最初に伝えるべき具体的な数字と条件
- 複数社に依頼すべき理由と実際にかかった期間の目安
- 使える補助金・介護保険制度の情報
「バリアフリー」という言葉のあいまいさ
最初に感じた壁は、「バリアフリー」という言葉のあいまいさでした。
物件情報に「バリアフリー」と書いてあっても、実際に車椅子で内覧してみると使えない仕様になっていることが多々あります。「段差がない」というだけでバリアフリーと表記している物件も少なくありませんでした。
車椅子での生活に本当に対応できているかどうかは、数字で確認しなければわかりません。
「バリアフリーですよ」という担当者の言葉を鵜呑みにせず、必ず自分の目と数字で確認することが大切です。
内覧時に必ずチェックしたポイント
実際に母の車椅子を持ち込んで確認した項目をまとめます。
図面だけでは絶対にわかりません。
必ず現地で車椅子を持ち込んで確認することが必須でした。
室内のチェックポイント
- 各部屋の入り口の幅(車椅子が通るには80cm以上が目安)
- 廊下の幅(車椅子で通るには85cm以上が理想)
- 玄関や各部屋の段差の有無(1mmでも引っかかる場合がある)
- 浴室・トイレの広さと手すりの位置
- キッチンの高さと車椅子での使いやすさ
- 間口幅をリフォームで広げられるか
共用部のチェックポイント
- エントランスから玄関までの経路に段差がないか
- エレベーターの幅と奥行き(車椅子ごと入れるか、介助者も一緒に乗れるか)
- 駐車場から建物入口までの距離と段差
- 来訪者用の駐車スペース(ヘルパーさんや訪問看護の方が来ることを想定)
- 共用廊下の幅と緊急時の対応設備
- スロープの傾斜の緩やかさ(電動車椅子対応かどうか)
図面上は問題なさそうに見えても、実際に行ってみると微妙な段差があったり、エレベーターが思ったより狭かったりすることが何度もありました。
また母は電動車椅子も利用しているため、共用部のスロープの傾斜や玄関の段差を乗り越えられるかどうかも事前に確認するようにしていました。
不動産屋さんとのやりとりで気をつけたこと
「バリアフリーの物件を探しています」と伝えると、担当者によって対応の質が大きく変わりました。
親身に条件を整理してくれる担当者もいれば、「こちらもバリアフリーですよ」と段差だらけの物件を紹介してくる担当者もいました。
悪意があるわけではなく、単純に知識や経験の差だと感じました。
最初の問い合わせ時点で、以下を具体的に数字で伝えるのが有効です。
- 車椅子の種類(自走式か介助式か、電動か手動か)
- 必要な廊下幅・扉幅の数字
- エレベーターの必須条件(幅・奥行きの最低ライン)
- ヘルパーや訪問看護が定期的に来ること
- 緊急時の対応を想定した設備の有無
感覚的に「バリアフリーで」と伝えるだけでは、認識のズレが生まれやすいです。
数字で伝えることで、担当者も条件を絞り込みやすくなります。
複数社に依頼してよかった理由
最終的に物件を見つけられたのは、複数の不動産会社に同時に依頼したことが大きかったと思います。
不動産媒介契約を結ぶまでは、複数の不動産会社に相談することが可能です。
最初に1社だけに絞ってしまうと、担当者の知識や提案力に左右されてしまうリスクがあります。
複数社に同じ条件を伝えることで選択肢が一気に広がりますし、相場感もつかめます。
「この条件でこの価格は適正なのか」という判断軸ができるので、焦らず選べるようになりました。
仲介手数料についても比較することをおすすめします。
物件価格にもよりますが、仲介手数料は100万円前後かかるケースが多いです。
仲介手数料が最大無料になる不動産会社や割引を利用できる会社などを利用することで、引越し費用や家具の新調に充てることもできます。
一方で安心感を大切にしたい方には、三井のリハウスをおすすめします。
実績と信頼感があり、バリアフリー物件の取り扱い実績も豊富で、条件を丁寧にヒアリングしてもらえました。
母が慎重派だったこともあり、我が家は大手にお願いすることにしました。
使える補助金・介護保険制度【知らないと損】
バリアフリー物件への住み替えや改修には、公的な補助制度が使える場合があります。
費用面で悩んでいる方はぜひ確認してみてください。
① 介護保険の住宅改修補助
要介護・要支援認定を受けている方が対象です。手すりの設置、段差の解消、滑り止め工事など、特定の住宅改修に対して最大20万円(自己負担1〜3割)の補助が受けられます。
② 自治体の住宅改修補助金
市区町村によっては、介護保険とは別に独自の補助制度を設けている場合があります。お住まいの自治体のHPや窓口で確認してみてください。
③ バリアフリーリフォームローン
金融機関によってはバリアフリーリフォーム専用の低金利ローンを提供しています。住み替えと同時にリフォームを検討している方に参考になります。
これらの制度を活用することで、費用の負担を大幅に抑えられる場合があります。
ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談すると、利用できる制度を一緒に整理してもらえます。
新居に移って変わったこと
母が新居に移ってから、明らかに表情が変わりました。
「移動のたびに誰かに頼まなくていい」という自立感が、本人にとって大きかったようです。
室内・共用部の段差も解消されたことで、付き添いがあれば外出できるようにもなりました。
今までは介護の方がいないと室内から出ることすらできない状況でした。
それが今では家族でスーパーに行けるまでになり、とても嬉しそうな表情を見せてくれています。
住環境を整えることは、生活の質を根本から変える力があります。
介護する側だけでなく、される側の尊厳にも関わることだと実感しました。
バリアフリー物件探しにかかった期間
参考までに、実際にかかった期間をお伝えします。
条件を整理して動き始めてから、実際に契約するまで約1年かかりました。
通常の物件探しより時間がかかる理由は主に3つです。
- バリアフリー対応の物件数自体が少ない
- 内覧のたびに車椅子を持ち込む必要があり手間がかかる
- 条件が細かいため、担当者との認識合わせに時間がかかる
焦って妥協して選んだ家では、結局また引っ越しが必要になる可能性もあります。
時間がかかることを最初から想定して、余裕を持って動き始めることをおすすめします。
よくある質問
- バリアフリーマンションと普通のマンションで価格差はありますか?
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物件によって異なりますが、バリアフリー対応の設備が充実しているほど価格が高くなる傾向があります。ただし介護保険を活用した住宅改修補助制度もあるので、自治体の窓口に確認してみてください。
- 賃貸でもバリアフリー物件は探せますか?
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探せます。ただし購入物件より選択肢が少ない場合があります。不動産会社に「バリアフリー対応の賃貸」と明示して相談するのがおすすめです。
- 車椅子対応のマンションを探すのに良い時期はありますか?
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一般的に不動産の動きが活発な2〜3月、9〜10月が物件数も多く選びやすいです。ただしバリアフリー物件は数が限られるので、時期に関わらず早めに動き始めることをおすすめします。
- 介護保険の住宅改修補助はどこに申請すればいいですか?
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担当のケアマネジャーか、市区町村の介護保険担当窓口に相談してください。工事前に申請が必要な場合が多いので、リフォームや住み替えを決める前に早めに動くことをおすすめします。
- 内覧に車椅子を持ち込むことは可能ですか?
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可能です。むしろ必須だと思ってください。事前に「車椅子を持ち込んで内覧したい」と不動産会社に伝えておくとスムーズです。

